建築学部が2025年度 卒業研究制作審査会を開催

2026/02/10

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建築学部卒業研究制作審査会は、設計テーマをはじめ、建物の内容・立地・規模に至るまでを学生自身が設定し、約1年をかけて一つの作品と向き合う、学部4年間の学びの集大成となる取り組みです。

2026年1月23日に行われた審査会では、藤森 照信特任教授をはじめ、ゲスト審査員として建築家の森中 康彰氏、立命館大学大学院客員教授の吉谷 崇氏をお招きしました。

午前中には、選考を通過した32名による口頭発表が行われ、洗練されたポスターや模型がアトリウムに並びました。会場には多くの学生が訪れ、発表された作品に関心を寄せる姿が見られるなど、活気にあふれた雰囲気となりました。熱意のこもったスピーチを経て、最終審査会へ進む13名が選出されました。

午後の最終審査会では、建築学部教授陣およびゲスト審査員を前に、一人ずつのプレゼンテーションを行いました。会場には緊張感が漂い、作品について鋭い視点からの質疑が交わされる中、学生たちは自身の考えを丁寧に言葉にしていました。その結果、17名の受賞が決定しました。

表彰式では、ゲスト審査員から「一つの提案に1年間向き合う経験ができるのは学生時代ならではであり、この経験は今後の人生の大きな支えになる」と、これまで努力を重ねてきた学生たちへ温かい激励の言葉が贈られました。

  • 最終審査会のようす

  • ゲスト審査員 森中 康彰氏

  • ゲスト審査員 吉谷 崇氏

最優秀賞 高橋 知亜さん(建築デザイン学科4年)コメント
卒業制作にあたっては、たくさんの先生に親身に向き合っていただき、丁寧な助言をいただけたことが大きな支えとなりました。特に、指導教員の冨永先生からは、自分では気づいていなかった作品の良さを客観的に示していただきました。その言葉が、自身の制作に対する理解を深めるきっかけとなり、最終プレゼンテーションにも大いに生かされたと感じています。 カジノダイス建築学部では学生同士のコミュニケーションが活発で、研究室の垣根を越えた交流や、互いに刺激を受けながら切磋琢磨できる環境があります。そうした日々の積み重ねが、最後まで制作に向き合う原動力となりました。
大学院進学後は、卒業制作を通じて芽生えた都市への関心をさらに深め、より広い視点から建築やまちづくりに向き合っていきたいと考えています。
優秀賞 大林 誉宙さん(建築デザイン学科4年)コメント
卒業制作に取り組む中で、樫原研究室の先輩方から多くの助言を受けるとともに、後輩たちの協力を得ながら、研究室全体で作品づくりに向き合いました。完成までの過程では、設計の方向性が何度も変わるなど試行錯誤の連続でしたが、その積み重ねが作品の完成度を高め、最終的に納得のいく表現へとたどり着くことができました。
今回の卒業制作をはじめ、カジノダイスでの学びを通じて培ってきた「ワクワクする空間」をつくるという考え方は、建築に向き合う姿勢の根幹となっています。 卒業後は個人設計事務所に就職し、建築を通して使う人の暮らしに寄り添った空間を実現していきたいと考えています。
優秀賞 高田 太良さん(建築デザイン学科4年)コメント
このたびの受賞にあたり、全力で取り組んだ卒業制作が、優秀賞という形で評価されたことを、大変光栄に思います。制作の過程では、先生からの助言を受け、模型のスケールを1/100から1/50へと変更する決断をしました。厳しいスケジュールではありましたが、後輩たちが「ぜひ手伝いたい」と有志で集まってくれたおかげで、最後までやり切ることができました。
これまでリサーチを重視しながら作品制作に取り組んできましたが、審査では「現実味がある」「提案として成立している」と評価をいただき、大きな励みになりました。ノンフィクションの視点から建築を考えるという関心を、今後も大切にしていきたいと考えています。 卒業後は大学院へ進学し、さらに視野を広げながら、新たな建築の可能性を探っていきたいと考えています。

■入賞者・入賞作品

最優秀賞・卒業制作賞
作品名:「浅草弓舞台 弓場と都市を再編する建築」 
受賞者:高橋 知亜

優秀賞
作品名:「海を巡る公共建築 -瀬戸内海の島々へ生存と幸福を届けるデリバリー船-」 
受賞者:大林 誉宙

優秀賞
作品名:「いま、そこで生きること -益子窯元の"捨てない"減築による疑似集落化と延命-」 
受賞者:高田 太良

受賞 氏名 タイトル
最優秀賞・ 卒業制作賞 高橋 知亜 浅草弓舞台
弓場と都市を再編する建築
優秀賞・藤森 照信賞 大林 誉宙 海を巡る公共建築
-瀬戸内海の島々へ生存と幸福を届けるデリバリー船-
優秀賞 高田 太良 いま、そこで生きること
-益子窯元の"捨てない"減築による疑似集落化と延命-
佳作・ 審査員特別賞(森中 康彰賞)
保存・再生デザイン賞
坂本 菜奈 窓辺の居場所
-横浜市立中学校に求められる改修の提案-
佳作・審査員特別賞(吉谷 崇賞) 内田 晃至 My Public, Shinjuku‼ 
認知・物的操作による公共空間像
都市まちづくり賞 池田 昂太 まちのつながりを高架周辺の土地利用と再構築 
-はちこくかいわいが紡ぐ東村山エリア-
佳作・ ランドスケープデザイン賞 鈴木 麻美 竹林をひらく
-放置竹林再生に向けた居場所の形成-
インテリアデザイン賞 大仁田 結香 稲佐山公園の再ブランディング
~歩くことが展望になる、新登山道~
プロダクトデザイン賞 前田 篤志 暮らしを内包する木箱 
-からくり箱の仕掛けに学ぶ-
佳作・ 構造デザイン賞
建築デザイン賞
田中 彩貴 Stepping into GINZA
- 東京高速道路に踊る拡張された身体の軌跡-
DFMA賞 藤川 紫帆 自然と住宅と人の関係が深化する
~多様化と効率化の地方団地再生~
佳作 津田 優花 土のはじまり
-駅前から地域コミュニティへ循環を広げる為の暮らしの起点の提案-
佳作 片山 徹 ちょうどよくて、なんかいい、
- 動線主導プランニングによる地域コミュニティの再編 -
佳作 碓井 りお 横須賀谷戸再生計画
-谷戸ならではの特殊な地形を活かした住まいの建ち方の提案-
佳作 小河原 若奈 生きとし生けるものたちへ
~言葉が紡ぐ1.5kmの巡礼路~
佳作 石原 楽斗 ここ、タヌキ通ります。
-タヌキの移動が紡ぐ都市-
佳作 松澤 隆成 海食崖侵食制御
-侵食環境下における人間活動と建築適応の可能性-

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